クーネオ県

イタリアにとってクーネオ県(地元では単純に「ラ・プロヴィンチ ャ・グランデ=大きな県」と呼ばれます)は、国境と数多くの道に 象徴される場所です。ここでは、白トリュフの高貴な香りやカステ ルマーニョ・チーズの刺激的な味わい、あるいはバローロやドルチ ェットを生むぶどう畑を探訪する観光ルートが、ラッコニージにあ るサヴォイア家の王宮やカソット城をはじめとする歴史・文化をめ ぐるそれと重なり、絡み合っています。ペシオ峡谷自然公園から、 フラボーザ、リモーネ・ピエモンテ、プラート・ネヴォーゾ、アル テジーナまで、フランスに近いマリッティマ・アルプスの山岳地帯 には数え切れないほどのトレッキングコースが広がっています。有 名なミネラルウォーターの水源であるルリシア源泉、ガレッシオ源 泉と同じ地域にあるボッセア洞窟も、クネオ県が誇る隠れた「宝 石」のひとつ。 この地で最も重要な街の 1 つは、それぞれ個性を持った3つの地区 からなる小都市モンドヴィです。モンテ・ディ・ヴィーコと呼ばれ る高台の上に広がり、息を呑むような景観を誇るベルヴェデーレ 展望台を持つピアッツァ地区、エッレーロ川のほとりに位置し現在 は商業の中心地となっているブレオ地区、そしてその対岸に広がる 住宅地アルティピアーノ地区。この街を散策する時に見逃せないの が、バロック様式のフランチェスコ・ガッロ教会、そしてかつてこ の地域を旅する人々にとって灯台のような役割を果たした中世の塔 です。